【館内限定】函館案内漫画鳥瞰図

1925年(大正14年)
著者/大沢観文、編画/高橋源八、発行/大正堂、印刷/第一印刷、折図・106×78cm

青函貨車航送記念共進会(同年8月開催)の際に印刷・発行された大判の漫画絵図。大正末期の函館の賑わいを漫画で詳しく伝えるものとして貴重な作品。1899年(明治32年)から1945年(昭和20年)まで、要塞地帯法により函館山の撮影・測量・模写・入山が禁止されていたことから「函館要塞司令部査閲済」と記載されているので許可を取って発行したことが分かる。
貨車航送が開始された桟橋は「我が国の運輸史上に一大光彩を放つ」と記され、蓬莱町(現宝来町)の夜店(五十の市)、函館駅前の勝田旅館、大門の巴座など、昭和9年の大火で失われた多くの建物が見える。立待岬では「若き男女ノ投身多く」、住吉付近では「此辺 名物のいか大いに取れる」、柏野の競馬場では「馬券飛ぶように売れ小成金沢山」などと当時の世相を映す表現も多数ある。
館内限定デジタル資料館でぜひご覧いただきたい。

(函館市中央図書館所蔵)

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